発達障害のある子が「傘を持ちたがらない」本当の理由
- Colorful Kids

- 9月9日
- 読了時間: 3分
雨の日に「傘を持って行ってね」と声をかけても、発達障害のある子がどうしても嫌がったり、すぐに置き忘れてきたり…。
「どうして傘を持つのをこんなに嫌がるの?」と戸惑う保護者の方も多いのではないでしょうか。実はそこには、本人にしかわからない“本当の理由”が隠れています。
もくじ
傘を持ちたがらない理由
1.感覚過敏による違和感
発達障害のある子の中には、聴覚や触覚が敏感な子がいます。
傘を差すと「雨が当たるパチパチ音」や「骨組みの振動」が不快に感じられることもあります。また、濡れた傘の感触そのものが苦手なケースも少なくありません。
2.片手がふさがる不自由さ
ランドセルや荷物を持ちながら傘を差すと、両手が自由に使えなくなります。
「バランスがとりにくい」「安心感がない」と感じて、傘そのものを避ける子もいます。
3.忘れ物・管理の苦手さ
発達障害の特性として「物の管理が苦手」という傾向があります。
「どうせ忘れるから最初から持たない」という選択をしている場合もあります。
4.視覚的に見えにくい
傘を差すと前が怖くなったり、視覚が狭くなったりして歩きづらさを感じる子もいます。
特に人混みでは「怖い」と感じることもあります。

保護者ができるサポート方法
1.レインコートやポンチョを活用
傘に強い抵抗がある子には、無理に持たせるよりもレインコートやポンチョなど両手が自由になるアイテムを使うのが有効です。
また、豪雨や強風では傘が危険なこともあるので、安全性でもおすすめです。
2.軽量で静かな傘を選ぶ
最近は軽くて音の小さい傘、ワンタッチで開ける傘も増えています。
本人に合うものを一緒に選ぶことで抵抗感が和らぐことがあります。
3.忘れにくい工夫
カラフルな傘や名前タグを付けるなど「自分のもの」と認識しやすくすることで置き忘れを防ぎやすくなります。
4.本人の声を聞く
「なんでイヤなの?」と聞いても答えられないこともありますが、少しずつ理由を言葉にできるようにサポートすると本人も安心します。

まとめ
発達障害のある子が傘を持ちたがらないのは、ただのワガママではありません。
子どもによって嫌がる理由は違って、感覚の違いや不安、管理の苦手さなど、その子なりの理由が必ずあります。
無理に矯正するのではなく、「どうしたら快適に雨の日を過ごせるか」という視点で工夫することが大切です。
傘ではなくレインコートでも、少しの工夫で本人も保護者もグッとラクになります。
「傘を持たせなきゃ」ではなく「雨の日を安心して過ごせる方法を一緒に探す」ことが、一番のサポートなのです。




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