ADHDの子供に多い”口癖”
- Colorful Kids
- 6 日前
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「また言ってる…」
ADHD(注意欠如・多動症)の子供と関わるなかで、同じ言葉や口癖を何度も耳にすることはありませんか?
実は、それらの“口癖”には子供たちの特性や心の状態が隠れていることがあります。
今回は、ADHDの子供によく見られる口癖と、その背景にある心理、そして関わり方のヒントをご紹介します。
もくじ
ADHDの子供に多い口癖とは?
口癖への関わり方のコツ
ADHDの子供に多い口癖とは?
・「わかったってば!」
一見、生意気な印象を受けるこの言葉。
でも、実際には「何度も注意されて恥ずかしい」「早く終わらせたい」という気持ちの裏返しであることが多いんです。
ADHDの子供は注意力が散漫になりやすいため、同じ指示を何度も受けることがあります。
そのたびに「また怒られた」と感じて、自己防衛的にこの言葉を口にしてしまうんですね。
・「あとでやる!」
宿題や片づけの場面でよく聞くセリフです。
先延ばしにしているというより、「今この瞬間」に注意が集中しているので、後のことをうまく切り替えられないのが特徴です。
ADHDの子供は「今やるべきこと」を理解していても、感覚的には「今やっていることを中断する」のがとても苦手。
結果的にこの口癖が出てしまいます。
・「忘れてた!」
これはADHDの子供たちに非常に多いフレーズです。
注意の切り替えが苦手なため、ついさっき言われたことでも他の刺激に気を取られると、頭の中からスッと抜け落ちてしまうことがあります。
「わざとじゃないのに怒られる」という経験を重ねることで、自信を失ってしまう子も少なくありません。
・「○○のせい!」
失敗やトラブルが起きたときに他人や環境のせいにするのも、よくある口癖です。
これは責任転嫁というより、失敗を受け止めきれない不安や混乱が原因のことが多いです。
自分の中でまだ状況を整理できていないので、咄嗟に口から出てしまうんですね。

口癖への関わり方のコツ
・感情的に否定しない
まず大切なのは、「その口癖=悪いこと」と決めつけないことです。
口癖には、その子なりの理由や心の動きが隠れています。
頭ごなしに注意すると、逆に自己肯定感を下げてしまうこともあるので注意しましょう。
・背景をくみ取って言い換えを提案する
たとえば「あとでやる!」と言われた時は、「じゃあ何分後にやるか一緒に決めようか」と具体的な行動に落とし込むのが効果的です。
「わかったってば!」と言われた時には、「わかったって言ってくれてるね。でももう一回だけ確認させてね」と落ち着いて対応するのもおすすめです。
・成功体験を増やす
口癖を減らすには、失敗を責めるよりも「うまくできたとき」をしっかり褒めることが大切です。
「ちゃんと覚えてたね!」「すぐできたね!」といった肯定的な声かけは、子供の自信とやる気を育てます。

まとめ
ADHDの子供たちの口癖には、特性や心のサインがたくさん隠れています。
一見ネガティブに聞こえる言葉でも、背景を理解して関わり方を工夫することで、信頼関係を深めるきっかけになるんです。
「またこの口癖…」と感じたときは、ちょっと立ち止まって、その子の気持ちに耳を傾けてみましょう。
小さな一歩の積み重ねが、子供の成長と安心感につながっていきます。
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