パニック予防には「クールダウンスペース」が有効
- Colorful Kids
- 8月2日
- 読了時間: 3分
突然スイッチが入ったように泣き出したり、怒ったり…。
発達障害のあるお子さんにとって、感覚過敏や刺激に圧倒されることでパニックを起こすことは少なくありません。
そんなとき、頼れるのが「クールダウンスペース」。
“落ち着ける場所”があるだけで、心と体の安心につながります。
今回は、パニックを未然に防ぐためのクールダウンスペースの効果や作り方をわかりやすく解説します。
もくじ
なぜ発達障害の子に「クールダウンスペース」が必要なの?
発達障害のある子は、外からの刺激(音・光・におい・人の気配など)に敏感だったり、感情のコントロールが難しかったりします。
こうした中で何かのきっかけに心が限界を超えると、パニック状態に陥ることがあります。
そんなときに「自分が落ち着ける場所」があると、気持ちの整理をするきっかけになりやすいのです。
これは、“逃げ場”ではなく“安心の避難所”のようなもの。
クールダウンスペースってどんな場所?
クールダウンスペースに決まりはありません。大切なのは「その子が落ち着けるかどうか」。例えば…
●テントやカーテンで囲われた小さな空間
●好きなぬいぐるみやブランケットがあるコーナー
●照明を落として、静かに過ごせる教室の一角
●ノイズキャンセリングイヤホンやクッションのある部屋
子どもによって“落ち着く条件”は違うため、「これが正解!」ではなく、その子にとって安心できることを優先しましょう。

パニックを防ぐために、先回りが大事
クールダウンスペースは“パニックになってから入る場所”ではなく、パニックになる前に気持ちを整える場所でもあります。
「ちょっと疲れたから、5分休んでから戻る」
「音がうるさくてしんどいから少し離れる」
こんなふうに、子ども自身が「今の自分の状態」に気づき、対処する習慣がつくと、自己調整力が育まれていきます。
家庭にも取り入れてみよう!
保育園・学校・施設だけでなく、家庭でもクールダウンスペースは作れます。
・押入れの下段にクッションを敷いて“秘密基地”風に
・自分の好きな音楽や本を持ち込めるスペース
・「今はここに行っていいよ」と事前にルールを決めておく
家庭内の安心できるスペースは、子どもの「戻ってくる力」を育てるうえでも重要です。

まとめ
パニックを防ぐのは、叱ることでも、無理に止めることでもありません。
「落ち着く場所」があるだけで、子どもたちは安心し、気持ちの整理ができるようになります。
クールダウンスペースは、“甘やかし”ではなく“自立を促す第一歩”。
パニックを未然に防ぎ、安心できる環境づくりから、毎日の「できた」が増えていくかもしれません。
コメント